食への不安感が社会に広がる昨今。スクスクのっぽくんでは、子どもたちの成長をサポートする立場として、食の安全や栄養に関する座談会を行うことに致しました。育ち盛りのお子様を持つ主婦の皆さんと管理栄養士の磯村優貴恵さんをお迎えして、お話を伺いました。
食の安全と子どもの栄養バランスを考える座談会
テーマ幼児期の成長について
子育てには悩みがつきもの!ママたちの“食”に対するホンネを聞いてきました
子どもと夫を思い毎日食事作りに励むママ達。そこには多くの悩みや疑問がつきまとっています。スクスクのっぽくんでは毎日の食事作りに頑張るママ達をサポートすべく、“食”への率直な悩みを管理栄養士の磯村優貴恵さんをお迎えして伺いました。
今回の出席者(左から)
浜田彩さん(5歳の女の子、1歳の女の子)
福田佐和子さん(2歳の女の子、妊娠6ヶ月)
濱岡操緒さん(5歳の男の子)
2.お子様への食事で困っていることはありますか?
- もういろいろありすぎて(笑)。乳製品はダメだし、小麦はダメ。食べられないものがただでさえ多いのに、好き嫌いもたくさん!野菜はまずまったくといっていいほど食べないです。お味噌汁が好きでそのなかに入っているものならかろうじて食べてくれるんですが、それでも大根とか…限られた野菜になってしまいます。サラダなんていつ食べてくれるようになるんだろう…って。スープにしたりお味噌汁にせずに生のまま野菜を食べてくれる日はくるのかなあ…。
何がお好きなんですか?
お肉です(笑)あとはカレーかなあ。
カレーの時、野菜は食べてくれますか?
- そうですね。でもカレーの野菜の具というと葉物野菜は摂れないので…ビタミンとかちゃんと摂れてるのかなあ…って。
- うちも本当に野菜は食べてくれません。ピーマンなんてもってのほかだし。色だけ見て「わ、苦そう!」とか言ってブロッコリーとか緑が強いものは食べないし…。あとはお鍋が大嫌い!お野菜もたくさん入っているし冬は温まるし私たち親はすごく嬉しい献立なんですが、そんな時はもう全く食べない!食べないし癇癪を起したりもするからついつい好物ですぐ用意できるソーセージなんかをあげちゃうんです。駄目だってわかってるんですが仕事や家事で疲れていてこれ以上、子どもに駄々をこねられて寝る時間が遅くなったりしたら嫌だ…と思う気持ちの方が強くなってしまって甘やかしちゃって。駄目ですよね。
- 毎日のことですし、当然だと思います。先ほどの話にもでましたが、添加物を気にする親御さんは多いですよね。でも添加物ってどこまでを示すのか…とっても難しいんです。あきらかに真っ赤に染まっているような食べ物はいかにも着色料の添加物が入っている!と認識されると思いますが、たとえばペットボトルの緑茶には腐敗防止のためにビタミンCが入っていてそれも添加物です。アミノ酸も添加物ですよね。気にし出したらきりがないって私は思います。だからやっぱり食事はバランスが大切。ソーセージしかあげない、食べないということはもちろんダメ。「バランスをどうとるのか」それについては後程またお話ししますね。
- バランス…大切ですよね。うちの子は日によって気まぐれはありますが、基本的にはなんでも食べてくれます。でもやっぱり咀嚼力に問題があるので、お肉やお魚などに多く含まれているタンパク質を摂るのが難しいんです。一度食べさせてよく食べてくれたらついついそればかりになってワンパターンになってしまう。それも娘に申し訳ないなって思ったり。
- タンパク質ですね。たしかにお肉やお魚にたくさん入っていますね。固さが心配な場合にはお豆腐で調節するのをおススメしています。例えば鶏肉をボイルしたものをミンチにして、お豆腐と混ぜてお団子にする。それを小分けにして冷凍しておくんです。使う分だけ解凍したらそこから味付け。例えばトマトソースと絡めてイタリアン風にしたりお醤油とお出汁で和風にしたり、ケチャップをかけてミートボール風にしたり…。味付けは最後の仕上げでする。それでだんだん様子を見て、あ、もう少し固いのもいけそうだな、と思ったら今度はミンチの粗さを変える、お豆腐の量を少なくしてみる。さらに咀嚼力がついたな、と思ったら今度は焼いてみるんです。焼くのがやはり一番、歯と顎を使いますからね。
なるほど!そうなんですね。言われてみれば確かに…さっそくやってみます!
毎日自分で料理していると、そんなことまでもう気が回らなくなるよね。
うん。余裕がある時はいろいろ調べたりもするけど…献立はついついワンパターンになっちゃう。
だからこういう機会に栄養士の方からお話が聞けるのは本当に嬉しいね。
一同:本当に!
管理栄養士 磯村 優貴恵
大手ダイエット専門のエステサロンにて、食事指導を通してお客様の体を内側・外側の両面からサポート。
その際に具体的な料理提案の必要性を感じ、和食やカフェのキッチンスタッフとして約3年間の料理修行を行う。
その後、特定保健指導を経て、現在は、子供から大人まで家族みんながおいしく食べられて健康になれるよう、レシピ・商品開発や執筆など幅広く活動中。
資格:管理栄養士、フードコーディネーター、薬膳インストラクター、健康食育ジュニアマスター、幼児食アドバイザー